芹沢鴨の異世界日記 第三十八話
伝説の剣を手に入れた俺たちは、王都へと戻る道を急いだ。俺の背中には、伝説の剣『星辰剣』が収められている。その剣は、鞘に納められていても、かすかに青い光を放ち、俺の心に、これまで感じたことのない、巨大な力を感じさせていた。
「おい、芹沢。本当に、その剣は、魔王を倒せるのか?」
アルベルトが、不安そうな声で俺に尋ねてきた。
「ふん。ああ。この剣は、俺の剣だ。俺が、魔王を倒せるように、この剣も、俺の力に応えてくれるだろう」
俺は、そう言って、伝説の剣に触れた。
剣は、まるで、俺の言葉に反応するかのように、さらに強い光を放った。
王都に戻ると、俺たちは、まず酒場へと向かった。古の森の迷宮での旅は、俺たちを、心身ともに疲れさせていた。
酒場の扉を開けると、そこには、いつもの喧騒が満ちていた。俺たちは、隅の席に座り、エールを注文した。
「それにしても、芹沢。お前、本当に、伝説の剣を手に入れてきたんだな……。俺、まだ信じられないぜ」
アルベルトは、そう言って、エールを飲み干した。
「ふん。信じられないなら、信じなくていい。だが、俺は、この剣で、魔王を倒す」
俺は、そう言って、アルベルトをまっすぐに見つめた。
アルベルトは、俺の言葉に、嬉しそうな笑顔を見せた。
「おう! わかったぜ、芹沢! 俺は、お前を信じている!」
俺たちは、酒を飲みながら、今後のことを話し合った。
「伝説の剣は手に入れた。だが、この剣を使いこなせるほどの剣士にならなければ、魔王は倒せない。俺は、もっと、強くなる必要がある」
俺の言葉に、アルベルトは頷いた。
「でも、どうやって強くなるんだ? 魔王に挑むには、魔王の情報を知る必要があるし……」
「ふん。魔王の情報など、知る必要はない。俺は、魔王と戦うことで、魔王の情報を知ればいい」
俺は、そう言って、不敵な笑みを浮かべた。
「馬鹿を言うな、芹沢! そんな無茶な……!」
アルベルトが、焦りの声を上げる。
「無茶ではない。俺の『スキル作成』は、どんな魔物と戦っても、その魔物の特性を、俺のスキルにすることができる。魔王と戦えば、俺は、魔王を倒せる力を、作り出すことができるはずだ」
俺の言葉に、アルベルトは、驚愕の表情を浮かべた。
「なっ……! そんなことができるのか!?」
「ああ。古の森の迷宮の守護者が、そう言っていた」
俺は、そう言って、伝説の剣に再び触れた。
「俺は、この剣と、俺の『スキル作成』で、魔王を倒す。だから、お前は、俺を信じて、俺についてきてくれ」
俺は、そう言って、アルベルトに手を差し出した。
アルベルトは、その手を、力強く握りしめた。
「おう! 任せとけ!」
俺たちは、酒場を後にした。
俺たちの新たな旅が、今、始まる。
俺は、この剣と、この仲間と共に、魔王を倒す。
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