芹沢鴨の異世界日記 第三十九話
魔王討伐の旅路は、これまで以上に険しいものになるだろう。だが、俺は、この伝説の剣と、『スキル作成』の力があれば、どんな困難も乗り越えられると信じていた。アルベルトもまた、俺を信じて、共に歩んでくれる。
俺たちは、王都の城壁の外に広がる草原で、俺の新たなスキルを試すことにした。
「芹沢、本当に大丈夫か? その剣、とんでもない魔力を放ってるぞ」
アルベルトは、俺が抜いた伝説の剣『星辰剣』を見て、不安そうにそう言った。
「ふん。大丈夫だ。俺の剣だ」
俺は、そう言って、伝説の剣を構えた。その剣は、俺の手に馴染み、まるで俺の身体の一部であるかのように、自然に構えることができた。
「『スキル作成』……『星辰剣』!」
俺は、そう念じると、伝説の剣から、青い光が放たれた。その光は、まるで夜空の星々を凝縮したかのように、強く、そして、神聖な輝きを放っている。
「すげえ……!」
アルベルトが、感嘆の声を上げた。
だが、俺の目的は、この剣の力を試すことだけではなかった。
「『剣術融合』……!」
俺は、そう念じると、俺の剣術と、伝説の剣の力が、融合していくのを感じた。
「『星辰剣』……『流星斬り』!」
俺は、そう叫ぶと、剣を振り抜いた。
俺の剣から放たれた斬撃は、まるで流星のように、夜空を駆け抜けていく。その斬撃は、音もなく、草原の地面に、巨大なクレーターを作り出した。
「なっ……!」
アルベルトが、絶句する。
俺は、荒い息を吐きながら、剣を鞘に納めた。
「どうだ、アルベルト。俺の剣は、魔王にも通用するだろう?」
俺の言葉に、アルベルトは、しばらく言葉を失っていたが、やがて、震える声で言った。
「ああ……。すごいぜ、芹沢……。これなら、本当に魔王を倒せるかもしれない……!」
アルベルトの言葉に、俺は、少しだけ、胸が温かくなるのを感じた。
だが、俺は、まだ満足していない。
この剣の力は、まだ、ほんの一部だ。
俺は、この剣を、もっと、もっと、強くしなければならない。
「よし、アルベルト。王都に戻るぞ」
俺は、そう言って、アルベルトと共に、王都へと戻った。
魔王討伐の旅は、始まったばかりだ。
俺は、この剣と、この仲間と共に、魔王を倒し、この世界の歴史を変えてやる。
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